社長のつぶやき

2018/11/02

『今月の一言』(2018/11/01) NEW

 この原稿を書いている10月20日は、どの新聞を読んでも某油圧機器メーカーとその子会社による免震・制震装置の検査データ改ざん問題を大きく取り上げています。ご丁寧に、改ざんを内部告発した社員が9月に自主退職していたことまで役員は公表していました。不適合免震装置は全国に設置されており、マンション、原子力発電所、オリンピック関連施設など大規模施設が多く、改修工事期間は長期に渡り、改修費も莫大な金額になるものと思われます。オイルダンパー再製造費用と解体改修工事費用は1本あたり300~600万円×10,900本でメーカーの現預金427億円はほぼ消滅、新たな資金調達が必要になり、補償費、売上減が重なり株主資本の毀損が進めば、経営そのもののあり方(外部資本の受入れ、吸収合併等)が議論されることになりそうです。品質安全基準の根拠は曖昧で、メーカー側の技術者も「震度7程度の地震にも十分に耐えられ、安全性に問題はないが、現状では利用者に安全を確約できない」と訳の分からない説明をしていました。

 昨年大きな話題になった、自動車メーカー2社の完成車最終検査を無資格検査員が行っていた事案も、現場では、「世界中で日本だけがやっていること。実際には完成に至るまでの過程で厳密なチェックが行われており(工程内品質保証)、海外向けの車では最終検査は求められていない」と言い張ります。大手企業等のデータ改ざん事件についても、「日本独自の基準はもともと過剰品質であり、多少数値が低かったとしても安全性に大きな影響はない」とメーカーは言いますが、ルールはルール。もし不合理なルールで守るに値しないと言うなら、規制緩和を求め、現状に合ったルールを新たに作成すべきで、「少しくらい良いんじゃない。誤差の範囲だよ。」で済む話ではないですね。

 先日、自動車メーカーなど超大手企業の技能実習生が、「資格外活動」を行っていると、これも内部告発のようですが、「外国人技能実習機構」が監査に入ったニュースが出ていましたね。申請されている実習計画は組立てなのに検査の仕事をしていたり、作業現場の場所が変わったなど、ひとつ屋根の下で当たり前に行われる多能工の仕事を許さない現行のルールに問題があるのに、「国際研修協力機構」以外に監視が必要だと屋上屋を架す天下り団体(外国人技能実習機構)を設立、中小企業団体や協同組合内を縦横無尽に闊歩するようになりました。理事長の年俸はおよそ1,800万円、理事はおよそ1,600万円、課長クラスで平均940万円(外国人技能実習機構HPより)、誰もが行きたくなる天下り団体が入管法改正によってまた一つ出てきました。  以上のような不正は昨今、枚挙にいとまがありませんが、当社は法令を遵守し、誠実に申請を行い、いかなる不正をも排除し、社会に貢献します。

 ところで、私たちは幸せになりたいと思って生活し、仕事をしています。外国人のみなさんも同じで、日系人の多くは、日本の生活とブラジルの生活を比べると、満足度は圧倒的にブラジルの方が上だと言います。100歳まで長生きして幸福感いっぱいの人を調査すると、幸せのキーワードが見えてきたという本を読んだことがあります。ここから先は受け売りです。

 心の幸せには「4つの因子」があり、それは「やってみよう」「ありがとう」「なんとかなる」「ありのままに」です。この因子を引き出すには、自分の夢、目標、強みまたは強くしたいものを具体的にイメージし、書き出します。定期的に書くことで夢や目標に少しでも、ごくごくわずかでも近づくことで幸福感が得られます。

 第一は「まずやってみようと思うこと」、全てはここから始まります。第二は「ありがとう」、この言葉は人に親切にした時などにもらえ、自分がしてもらった時に発する言葉ですが、周囲の人とのつながりを深め、温かい環境を自分の周りに創り出すことが出来ます。第三は「なんとかなる」、今ここにいる自分を丸ごと受入れることで今の自分を承認、自己肯定感が起きることになります。「自分はダメだな」という認識を片隅に追いやることで、前向きで楽観的な心が湧いてきます。第四は「ありのままに」、他人と比較することで人目が気になり、自分らしく行動出来なくなります。自分が幸福になりたいのに、他人と比較しても何の意味もありませんが、農本主義の日本人は、集団やコミュニティのために自分が貢献し、感謝され、自分がそのつながりの中で生きていると実感出来ることが幸福だと感じる傾向があるようです。会社でもあいさつ運動や清掃活動を取り入れたり、社員研修で相手の良い所を褒め上げたり、ハイタッチやブレインストーミングで仲間意識を盛り上げたりすることは、そういった意味で有効なのでしょうね。

 さて、私たちの人材ビジネスも「4つの因子」で具体的な外国人労働者満足度向上に向け、様々な取り組みを始めています。賃金の安いところから高い所へのみの移動ビジネスは終わりを告げ、マッチングビジネスへ。今はそれをも越えて、どんなスキルをつけ、日本の労働市場に組み込むのか。人材ビジネスは、AIと教育の融合で新たなビジネスモデルに向け歩を進めています。これについては改めてご説明致します。

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