社長のつぶやき

2017/05/08

『今月の一言』(2017/05/08)

 一宮市産業観光プロモーション講演会にて、国立社会保障・人口問題研究所中位推計(将来推計人口・世帯数)を見る機会がありました。10年後の人口構造は次のようになるそうです。労働人口は7682万人が7085万人に減少、毎年60万人ずつ労働人口が減っていきます。そして、75歳以上人口は1646万人が2179万人に増加、毎年53万人ずつ増えていくのです。日本はどうなっていくのでしょうか。

 話は変わり、4月末、私は今年11月に改正予定の入国管理法「介護技能実習生制度」について講演をする機会がありました。日本政府は建築土木、介護福祉業界の有効求人倍率がたとえ10倍になろうと、基本的なスタンスは微塵も変わりない運用レベルで対応するしかないという考え方を示しました。

 運用にあたっての政府の基本的考えは以下の通りです。
外国人介護人材の受入れは、介護人材の確保を目的とするのではなく、
技能移転 という制度趣旨に沿って対応

職種追加にあたっては、以下の3つの要件に対応して職種追加
 ①介護が「外国人が担う単純な仕事」というイメージにならないようにする
 ②外国人を受け入れることで日本人の労働環境の改善が損なわれないようにする
 ③介護サービスの質を確保するとともに、利用者の不安を招かないようにする
                         厚生労働省「介護技能実習制度の内容について」
 しかし、市場は正直です。社会は明確に反応しています。総務省が4月14日に公表した2016年10月時点の人口推計では、外国人の純流入は13万6千人、2015年より40%以上増加しています。安倍総理はGDPを維持すると言っていますが、女性、高齢者、ロボットが市場参加しても生産性向上に寄与するにはあまりにすさまじい労働力の減少、そして質の劣化です。今後は我田引水ではなく、外国人の手を借り労働力を補わざるを得ないのが現実でしょう。

 私は、この文章を長野県で書いています。2016年4月に大学や短大に進学した長野県出身者1万1千人のうち74%が県外へ、そしてその半数程度は東京圏に進学しました。一方、県外から長野県に進学した人の県内就職率は2010年44%から2015年は38%に減少しているそうです。卒業した学生の62%は県外、特に関東に吸い出されているのです。人手不足は全国で平均的に始まっているのではなく、選択的に始まっています。九州、東北、四国ではもっと凄まじい状況が当たり前に存在しているのです。

 私は5月に九州の鹿児島を訪問します。10~30年間日本に滞在し、定住や永住を希望する日系人の皆さんが、幸せ感を持った安心の子育てや、人生を全うできる生き方を地域の方々と話し合い、過疎地域の人口減少と日系人の方々の未来づくりの接点を見つけたいと思っています。

 今後10年の間に日本は人口や地域社会、地域経済も大きくゆがみ、ひずみが出てくるでしょう。それを正すのが当社です。当社が考える未来ビジネスは、日本をこれ以上劣化させない社会インフラの構築です。今、日本の様々な地域がそれぞれ問題を抱え呻吟しています。「世界のトヨタ」の足元である豊田市でさえ、20~30代人口が男女比2:1で、限界集落・消滅可能性都市といわれています。当社は35年間築き上げた独自のノウハウで、これらの課題に対応していきます。地域社会と一緒に知恵を絞り、汗をかき、明るい日本の未来を当社によって築き上げたいものです。

 後世の人たちから「あの時代にアバンセがあったから地方が消滅せずに済んだ。経済も文化も維持できた」と感謝され、そして日本社会から共感される会社が当社の未来です。

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