社長のつぶやき

2016/01/07

『今月の一言』(2016/01/07)

  みなさま明けましておめでとうございます。

  昨年12月18日、橋下徹大阪市長が任期満了で退任しましたが、退任会見が面白かったですね。
経営者として大いに共感できたのが、「テレビや新聞等メディアでコメンテーターとして言うのは簡単だったが、政治家として物事を実行するしんどさは想像を超えていた。これ以上やるのは無理。自分の持てる力は出し切った。」との言葉です。
私も仕事の場で心が通じにくい距離感を感じており、改めて感慨を持って橋下氏の退任の弁に聞き入りました。

 昨年、グループ会社の各介護施設の忘年会にいくつか出席しました。
そのうちの一つの忘年会で出てきた話の中で、現在の賃金の不満についての話がありました。私も担当者から説明を受けていました。
私は、施設毎に利益、人件費、入居率などの指標を示して運営について話し合いたかったが、話がそこまでたどり着けませんでした。
途中で分かってきましたが、私は企業の運営者側から話し、彼女たちは実務者側のホスピタリティで話し、互いに「価値観の違い」を絶対善、絶対悪だと勘違いして相手を論破しようとしている所に歩み寄れないものがあるのだと理解出来ました。
カレーライスとラーメン、どちらが好きだと聞けば良いのに、どっちが正しいと聞くので混乱が生じている。橋下市長も実務を進める苦しさをそこに感じたのでしょうね。

 圧倒的シェアを誇った世界最大の写真フィルムメーカー「コダック」が、2012年に倒産したことはみなさんもご存知ですね。
一方、我が日本の富士フイルムは、2006年富士フイルムと富士ゼロックスを引き継ぐ事業会社、富士フイルムホールディングスになり、業種も「化学」会社。医療、化粧品、 サプリ、液晶等に進出、今や社名のフィルムの売上げは1%、東証に上場する「化学」企業で時価総額は信越化学に次いで2位の規模を誇る会社になっています。
会社の規模、人材、ブランド、どれを取っても圧倒的にコダックが優位、しかし、心の置きどころで30年後はこれほど違うのです。

  さて、ここからが本題です。当社には理念があります。何をしたい会社なのか。どんな思いで働いてほしいのか、目指すものは何か。

【経営理念】
アバンセコーポレーションは、高い倫理性に基づいた人材サービスを通じて、
顧客の繁栄と社員の幸せ、地域社会への貢献を真摯に追求します。
 経営理念がぶれて消滅した会社は数多くあります。

  先日の当社所長会議でこんな話が出てきました。
「某地域の食品会社の人手が足りない、留学生でも良いと言ってきた。1時間以上かかるが日本語学校があり、話し合った結果、人を送ることになりました」と言う。
派遣会社ならそれでOKです。しかし、私たちの会社は、人を通して社会に貢献する会社です。
なぜ、日本語学校分校を人手の少ないその町に誘致し、我々が関わって定住人口増を商工会議所や行政に提言、過疎地域を元気にしないのか。
もう一歩踏み込むと、仕事の面白さ、醍醐味が出てきます。

 私たちは、与えられることに慣れた業界です。
人はブラジルから送ってくる。企業は人手が足りない時だけ声をかけてくる。本来資本主義発展の原動力は、イノベーション(革新)です。
革新には必ず今までとは違うクリエイティビティ(創造、独創)が伴います。
私たちは、仕事を通して社会を良くする会社です。創造力と変革力のない会社が消滅するのは、先のコダックの通りです。

 岩切章太郎氏(宮崎交通グループ創業者)は、「働く者が多くなればなるほど、一人ひとりの出す力が少なくなることは、心理学の世界で証明されている。
一人くらいさぼっても影響は無いと全く力を出さない人もいるだろう。
確かに、それでも会社や社会は成り立っていく。自分の行為が心の側から見て正しいかどうかで行動してほしい。」と言い、「自分のしていることが世の中に必要かどうか、 自分が組織に必要な人間かどうかを常に反省しなければならない」を社是としました。
私も思い至る所があり、この言葉を年頭の所感とさせていただきます。

本年もよろしくお願い致します。

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