社長のつぶやき

2014/01/01

『今月の一言』(2014/01/01)

みなさま明けましておめでとうございます。

 最初に、ユダヤ人の教育者であり実業家であった詩人、サミュエル・ウルマンが80歳の記念に自費出版した詩集『80歳の歳月の高みにて』に収められた「青春」をご紹介します。

「青春」作:サミュエル・ウルマン、訳:作山宗久

青春とは人生のある期間ではなく、心の持ちかたを言う。
薔薇の面差し、紅の唇、しなやかな手足ではなく、
たくましい意志、ゆたかな想像力、炎える情熱をさす。
青春とは人生の深い泉の清新さをいう。

青春とは臆病さを退ける勇気、
安きにつく気持ちを振り捨てる冒険心を意味する
ときには、20歳の青年よりも60歳の人に青春がある。
年を重ねただけで人は老いない。
理想を失うとき初めて老いる。

歳月は皮膚にしわを増すが、熱情を失えば心はしぼむ。
苦悩・恐怖・失望により気力は地に這い精神は芥になる。
60歳であろうと16歳であろうと人の胸には、
驚異に魅かれる心、おさなごのような未知への探究心、
人生への興味の歓喜がある。
君にも吾にも見えざる駅逓が心にある。
人から神から美・希望・喜び・勇気・力の
霊感を受ける限り君は若い。

霊感が絶え、精神が皮肉の雪におおわれ、
悲嘆の氷に閉ざされるとき、
20歳であろうと人は老いる。
頭を高く上げ希望の波をとらえる限り、
80歳であろうと人は青春にして已む。


 この詩は、アメリカのマッカーサー元帥が座右の銘としていたことでも有名ですが、結論として、青春とは心の若さだと言っています。
私も若い頃読みましたが、その時はそれほどの感慨はなかったのに、今読み返してみると胸に迫るものがあります。
年を重ねないと見えてこないものもたくさんあるものですね。

 安倍総理は、100年安心の年金設計を発表しましたが、その中身は、何のことはない、支払い開始年齢を遅らせ、支給金額を下げるだけというものでした。
現在の年金制度をそのまま維持しようとすると、支給開始年齢は75.5歳になるが、それは嫌。支給金額を減らすのも嫌。
それならばと、国が画一的に行ってきた介護保険の要支援サービスを国から切り離し、市町村が独自に行うことで、軽度者へのサービスを行う主体者を企業からボランティアやNPO、ソーシャルビジネスに変えようとしています。
以前、JRが赤字の不採算路線を第三セクターや民間企業に譲渡して賃金を徹底的に見直し、経営を立て直したのと同じ手法ですね。

 当社のグループ会社、アバンセライフサポートは、最短で3.5年後、どこに上げるかはまだ決めていませんが、株式上場を目指しています。
新興マーケットである介護市場は急成長しています。
アバンセライフサポートも、年間5~6棟の老人ホーム建設を予定しています。
日本では、介護福祉機器業界は開発競争でしのぎを削っており、福祉後発国とは圧倒的な技術格差があるのに、業界の人たちは海外に目を向けることはほとんどありません。
アジアの富裕層にとって、ロボットを始めとした先進的な福祉機器はまさに異次元の商品で、福祉と海外事業の両方を事業ドメインにする当社は、福祉ビジネスのグローバル展開にとって最高のポジションで着々と布石を打っています。

 日本の高齢化は大変ですが、もっと大変なのは、日本の働く世代の平均年齢が48歳、もうすぐ50歳、この人たちが政治、行政、企業の意思決定、そして実行者の中心にいることです。
これが「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と言われた20年前から、23位にまで後退した一番の原因です。
しかし、この世代は鍛えられているだけに、スピッツのように言葉が出てきます。
先日、ブラジルから来日した友人が日本の犬を見て、「なんとよく吠える犬だ。ブラジルの犬は、相手が自分か飼主に危害を加える可能性があるかよく見てから吠える。犬を見るとその国の国民性がよく分かるよ。」と言いました。
考える力はあるが行動力が無く、高度成長期の成功体験が基準で時代の変化についていけてない闘いの嫌いな日本人は、先人が築いた遺産を食いつぶしています。

 介護事業に外国人労働者を途上国から招く特区申請は、ほとんどが「国民のコンセンサス(合意)が得られない」で却下されていますが、受入れた台湾やシンガポールで犯罪が増えたのでしょうか。
むしろ減っています。ケアマネジャーがケアプランを立案、しかし、サービス提供業者がいないためにサービスが受けられない高齢者が何千何万と今後は出てきます。

 東京のグループホーム職員の40%は60歳以上だと言いますが、団塊世代の全てが65歳で年金満額になる数年後、人手不足施設はドミノ倒しで燎原の火のごとく広がることでしょう。
行政の言う「コンセンサス」とは誰の「コンセンサス」なのでしょうね。
日本の製造業に従事する人が5歳若返るだけで、生産性は一気に上がり、消費も増えます。若さは社会の歪みの多くを修復してくれます。国内で出生数を増やすか、海外から人材を受け入れるのか、その二つしか選択肢はないのです。

 なにはともあれ、サミュエル・ウルマンの言葉を励みに、年の初めに心を奮い立たせております。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます

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