社長のつぶやき

2013/06/06

『今月の一言』(2013/06/06)

 季節の変わり目なのでしょうか、お葬式が続きます。
通夜に参列、読経を聞きながら、時間もあるので色々考えてみました。
私も父母を看取り、死後の世界を身近に感じる歳になりましたが、考えてみると死後の世界は3つあるようです。
まず一つは、違った世界に行くという考え。
イスラム教やキリスト教は、神のもと違った世界に召され、全て神に命を委ねることで、心の安心を得ようとします。
生きている間は、自由と平等、博愛、神の心の体現を求めます。
二つ目は、生まれ変わるという考え。
仏教やバラモン教は、輪廻転生と言い、現世と来世がつながることで心の安心を得ようとします。
生きている間の修行や行動が評価され来世が決まる関所型宗教です。
最後の一つは、全て消えてなくなるとの考え方です。
この考えは生きることが辛くなり、普及することはありませんが、一部の進歩的と称する知的レベルの高い方々に根強く信じられています。
どんな人も避けて通れない死に向かう、心の置き所の難しさは、頭脳を与えられた人類ならではの苦しみなのでしょう。

 秦の始皇帝が世界の隅々まで不老長寿の薬を探し、薬草の研究をさせたのは有名な話ですが、現在に至っても、出来得る限り死を先送りさせる医療福祉に多大な医療費、福祉予算が費やされ、寿命も少しずつ延びてきました。
その反面、仕事人生を終えた後の膨大な余暇時間を持て余した健康老人が、若い人たちの雇用や医療福祉予算を食いつぶし、陰鬱な社会を創り出しています。

 昨年、スウェーデンのラインフェルト首相は、現在67歳の定年を75歳に引き上げることを視野に入れると表明、私たちは驚かされました。
スウェーデンの全人口に占める65歳以上の割合は18.8%、日本の24.1%と比べるとまだまだ低い。
リーマンショック後、スウェーデンの経済は順調に回復しており、11年の実質経済成長率は3.7%、それでも社会保障担当者は、「時間が充分ある今から努力しないといけない」と言い、国民に訴えています。

 スウェーデン最大の自動車産業のボルボの乗用車部門がフォードと中国企業に買収された時も、政府は口出ししませんでした。
ノルウェーに至っては、ノキアが経営危機に陥った時、行政担当者は「倒産しても仕方がない」と言い放ちました。
航空会社や都市銀行が倒産の危機に瀕した時、当然のごとく救済に走る国とは大違いで、国民を救済することが政治や行政の仕事で、税金でもって企業を救うことなどは考えないのが民主主義だと改めて思い至りました。
ノルウェーの行政マンにいたっては、「ノキアの衰退で技術者がノルウェー全土に散らばり、ITベンチャーが生生発展、この国を成長に導いてくれるだろう」とまで言っています。

 福島県の人口流出が止まりません。総務省が発表した住民基本台帳に基づく人口移動報告書によると、2011年が3万1381人の転出超過、2012年も1万3843人の転出超過でした。
特に0~14歳と25~44歳の転出が多く、20年後人口は震災前の60%になると予想されています。

 一方、世界の若年失業者は、ILOの予測によると、今年2億人を突破する見込みで、若年層の失業増加は世界で大きな問題となっています。
若者の失業率は世界平均で約12.6%、全年齢の失業率は約6%ですから、若手がさまざまな職業スキルを身に付けずに未熟練労働者のまま失業年を経ることは、国自体が生産性の低い低所得国になります。
ギリシャやスペインは、現在60%近い若年失業率を抱え、将来が心配されます。

 これだけ言えば分かるはずですが、日本が民族的、文化的な均質性を保ったまま閉じられた島国として失業率約4%を維持することが、世界から見ていかに身勝手な考え方か、異分子を排除することによって社会の安全を守ろうとする純血主義によって、自らが世界の異分子になり排除されつつあることに何の違和感も持たない無神経さが、ダイバーシティ音痴国と酷評されることになり、良くも悪くも日本は多くの国にとって頼りにならない国になりつつあります。

 良くも悪くもアメリカは、世界に貢献するんだ、人類に貢献するんだという意識の強い国です。
世界から優秀な人を引き入れアメリカ人化、アメリカの価値観、そしてドルを世界標準に、グローバル市場をつくり変えています。

 しかし、アメリカの民主主義には致命的な欠陥があります。
一つ目は、競争社会において、全てが勝ち負けで決まること。
二つ目は、金が中心の経済で、売上げ、利益等、金の奴隷社会、隷属社会から逃れられないこと。
三つ目は、アメリカ型民主社会は、権利を主張する人だけが得をし、権利を主張しない人は損をする社会であること。

 企業の目的は、勝つことではなく発展成長することであり、人に喜んでもらう価値にお金をいただくのが本来の姿で、アメリカの民主主義においては、お金をいただくことが幸せになることにすり替わっています。
私は、二宮尊徳の報徳思想に感銘を受け、日系人社会にさまざまなメッセージを発信しています。
企業活動も「報徳」を基軸に、ぶれない経営を目指しています。
その一環として、今月から、当社はコンサルティングファームを始めました。
先ほども述べたように、膨大な健康老人、それもスキルの高い途上国の企業から見て垂涎の技術者や管理者が、現役リタイア後、国内に死蔵されています。
海外駐在経験者のみ取り出しても、数百万人、海外事業の開発、営業、オペレーションのプロの方々が実にたくさんおられます。
私も含め、まだまだ賞味期限のあるプロフェッショナル集団で中小企業の海外進出を応援、もしくは当事者として、ASEAN諸国駐在経験を生かし、数年間企業の先兵として立上げ、再生、撤退も含め、プロの経験を生かすことが可能です。
さまざまな経歴を持ったコンサルタントが格安で複数関わることが可能です。

 ご関心を持たれた企業様、そして我こそはと思われる海外駐在経験者の方々、まずは御一報下さい。

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