社長のつぶやき

2012/09/05

『今月の一言』(2012/09/05)

 7月30日、大阪地裁刑事第2部は、発達障害(アスペルガー症候群)を持つ30年ひきこもりの男性による姉殺害事件において、①「十分な反省に至っていない」、②「社会で被告人のアスペルガー症候群という精神障害に対応できる受け皿が何ら用意されていない」ため、再犯の恐れが強く、許される限り長期間刑務所に収容することで、内省を深めさせる必要があり、そうすることが社会秩序の維持にも資するとして、検察側の求刑懲役16年に対して、懲役20年の判決を言い渡しました。
障害者が犯罪者になり易いことは、日常的に私たち支援者は見ています。
まさにKY(空気が読めない)な人を異質な人たちとして排除することで、自分の空間を安らげる場にしたいのでしょう。

 特に、福祉とつながっていない外国人、障害者は、真っ先に排除の対象になっています。
知的障害があると見られる受刑者410名をピックアップしたサンプル調査では、410名中約7割が累犯者であり、5回以上服役している人が約56%、10回以上が約19%を占め、全体の平均入所回数は6.75回という結果が出ています。
彼らの多くは満期出所で、前述の事例でも42歳の被告の満期出所時は62歳、資産もなく身元引受人もない62歳の孤立した老人が、実社会で自立などできるものでしょうか。社会適応困難評価という指標は無く、支援も得られず舞い戻るのが現状です。

 当社は今月、「自立準備ホーム」を買収、新たなセーフティネットとして、知的・精神・身体障害者を始めとした仮釈放受刑者の更生施設を、行政や企業様の隠れたニーズに応えるべく始めています。
日本人の生活保護受給者は、国民全体の約1.6%、外国人の生活保護受給者は、有資格者の約5.5%、日本人より外国人の方が数倍も高いのはなぜでしょうか。
日系外国人の多くが、非正規、派遣、そして単純労働市場で働いていますが(20~30年前も同じ)、以前は賃金格差が大きく、がんばれば帰国後それなりの人生設計を描くことができました。
仕事も手作業が多く、習熟度で生産性も上がり、それなりにプライドを保て、「俺がいなければ」との思いで仕事にやりがいを見出していました。

 時が経つうちに、仕事の単純化、部品としての代替可能な労働力としての機能が優先され、賃金もグローバル競争で日本だけ法外に得ることは許されず、残業も激減、賃金は徐々に下がり始めました。
仕事の達成感、賃金としての見返りがなければ、仕事に愛着心、忠誠心が持てないのは仕方がないことで、時給が50円違うと、右から左に仕事を移動、残業が減るとまた移動が始まります。
究極の労働効率は、労働時間ゼロで所得を得ることで、例えば、2級地-1の某市で生活保護を受ける場合、単身(30歳)の受給額(概算月額、住宅扶助含む、2012年度基準)は113,170円、夫婦(33歳、29歳)は165,140円、母と子ども2人(32歳、3歳、7歳)は246,430円、これほど効率の良い所得を得る方法は、他には絶対見当たりません。

 人間には学習効果があり、少しずつエスカレートしていきます。
お母さんは子どもをつくればつくるほど所得が上がるのに気付きます。
子どもを3人もつくり、上の子に下の子の面倒を見させる。
より一層「売上げ」は上がり、管理効率も向上します。
子どもたちは児童労働化、「私は奴隷なの?」という子どもまでいる有り様です。
「合成の誤謬」という個人や個別企業などのレベルでは納得できることが、社会全体で考えると到底受け入れられる話ではない違和感が当たり前に出現、旧来の仕組みと新たな時代の要請がせめぎ合っています。
この違和感を適正に折り合いをつけるビジネスが望まれており、当社はクライアント企業様と一緒に違和感を正常に戻すビジネスを手掛けてまいりたいと存じます。

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