社長のつぶやき

2011/01/05

『今月の一言』(2011/01/05)

新年を迎え、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。
旧年中は格別のご愛顧を賜り、厚くお礼申し上げます。
会社の寿命は30年とよく言われますが、当社もお客様にご支援いただき、共感性の高い事業モデルに進化すべく、本年も邁進いたします。

 元日の新聞に、近く超党派の国会議員で「道州制懇話会」を立ち上げるという記事が掲載されていました。
大阪都・中京都構想も多くがコストダウンや効率化が目的、まさに聖域なき構造改革の始まりで、当社においても行政からの指定管理や委託事業が徐々に増えてきています。
企業においても世界一高コストで税率も高く、生産性は世界で中位、高齢化率23%、10年先は30%近くになり、医療費の約50%は所得税を払わない人が受給する、誠に偏った国に立地しています。
日本国内で生き残るには、高コスト体質の構造を抜本的に見直すことと、高齢化率の冷やし玉となる移住労働者の受入れが必須の要件となってきます。
国際協力とコストダウンが目的であるなら、現状で世界の5人に1人、12億人が極度の貧困状態と言われ、8億人が保険医療サービスを受けることが出来ないとされる人達を市場化テストの結果に基づいて期間を限定して受入れることが望まれているのかもしれません。

 私どもは日本に定住する外国人に様々な地域、業種で支援を行っています。
職業訓練をとっても、介護、リラクゼーション、CAD、物流加工、食品加工、溶接等があり、今後社会参加するであろうブラジル系日本人(次世代が毎年数千名)対象のソーシャルビジネス企業家育成講座も3月から始まります。

 英国のジョン・ボウルビィ(精神分析学者)が確立した「愛着理論」によると、愛着を形成した乳児は、やがて母親に接触していなくても安心感を得るようになり、母親の居場所を中心にして探索活動に熱中し、その時、安全が保障されていると感じる母親の居場所を「安全基地」とするそうで、一方、この「安全基地」を持っていない子どもは、自由気ままに探索活動もせず、チャレンジし、学び、未来を描く力も弱いそうです。
日系人は、出稼ぎとして来日した段階で地縁を捨て、時とともに血縁も弱くなり、リーマンショック以降派遣会社との縁を切られ、挙句の果てに「日本人でも大変なのに」と社会からも繋がりを拒否され、無縁社会で孤立を余儀なくされています。当社が彼らにとっての「安全基地」になるべく、労働相談、一時保護所、あんしん賃貸支援事業、DVシェルター等を立ち上げ、細い糸ではありますが、絆事業と考えて行っています。

 当社はフィリピン、中国に会社を設立しましたが、ASEAN地域の調査をきめ細かく行っており、さらに、今年中にブラジル、タイ、ベトナムに進出を予定しています。
成長の足場が変わった以上、我々の事業モデルを成長させるのであれば、残念ですが、適地に戦場を移さざるを得ません。
人材派遣ではなく、教育・訓練に軸足を置いた事業で日系企業様から信頼を得て順調に拡大しております。
30年間で当社を退職して帰国したOBも数万名おり、多文化適応ノウハウは彼らが十二分に蓄積しており、定着率向上、労働争議等イレギュラーな事態が発生すると駆けつけてくれます。

 日本国内においては、請負、派遣、そして直接雇用の場、有期契約をめぐる問題が今年も課題として重くのしかかりそうです。
当社は大手自動車部品メーカー、電子部品メーカーで10数年訓練を積んだ40代前半の俊英が対応、派遣法存続か廃止かどちらになっても安心適正コストの対応が可能な仕組みを創り上げております。
派遣法論議も今年は労働者性だけではなく、使用者性も問われそうです。(就業場所、指揮命令も労災は就業場所を提供している企業が使用者責任を負うべきとの判例も出ている)
派遣法という入口規制で、労働者もメーカーも幸せになれるのでしょうか。
もっと中身と出口を管理することが納得性の高いモデルになりそうですが、仕方がありません。
当社は、お客様や社会からの信頼・共感こそが目には見えなくても最大の価値であると考えて全力で取り組んで参ります。
本年も変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

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